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米前線

水がうまいと、米も汁物も旨い!!

 

敦賀に行ってきた。

写真は『うお吟』の鯛のあら炊き定食である。

あまから手帖という雑誌で、同地域の小浜に取材をした時も思ったのだけど、水が美味しい場所は、料理も酒も旨い。

汁物を旨い水で調理しただけで、ものすごくである。

これは、ズルイ。

と、大阪に住む僕などは思う。

 

大阪の水道水は、随分、マシにはなった。水道関係の方には申し訳ないけど、水が旨いという程にはなっていない。と思う。

高度成長期あたりから、蛇口をひねると、泥水のような匂いがした経験もある。

 

その頃、祖父母が住んでいた、兵庫県佐用町に夏休みなどで行くと、米もお味噌汁もやたらと美味しかった。

水は、山から湧く水を引いてきているという。

これは、今でもそうで、墓参りなので親戚の家に行くと、同じ水を使っている。

料理の味は、水でものすごく左右されるのだ。

 

昨日行った敦賀の水は、やはり、すこぶる美味しかった。

ネットで調べると『うお吟』は、海鮮丼が有名な店で、鯛のあら炊き定食は、観光客としては邪道なおかもしれない。

店先に「鯛のあら炊き、炊きあがりました」

と、冷やし中華始めましたのように書かれていたので、注文したのだ。

で、改めて思ったのが、水の旨さ。

 

敦賀の水と米で作った、月見めしを考えてみたい。

いただきながら、そんな風に思った。

 

文:紙本櫻士