ダンボール製の舞台装置。
紙で作った舞台を造ってみた。
そこには高い技術もなく、誰でもパタパタと組み立てることができる。
四角い側のダンボールに斜交いを入れて補強するだけ。
たいしたアイデアでもない、ローテク製品である。
とはいえ、5トンくらい耐えられる舞台になるから驚きである。
現在、IT企業などがハイテクを駆使した商品を次々と生み出している。
PC、スマホ、LINE、Facebookなどなどハイテク陣営は、大儲けしていそうだし元気もよさそうだ。
問題は、ハイテクの世界では新しい主役が登場するとあっという間に、取って代わられることだと思っている。
明智光秀の三日天下が、頻繁に起こる市場なのだ。
mixiはゲームで復活したけど、もはや一線のSNSではないし、一世風靡したパソコン通信はとっくにすたれてしまった。PCVANとかアスキーとか、草の根BBSは、もはやふた昔前の遺物だ。
日本の平均寿命は、84才くらいだ。
60で定年した後、もう一度、幼稚園から大学を卒業して就職ができる。
平均寿命だから、実際は90才をこえそうだだしね。
高度成長期のモデルとして「定年まで働いて退職金をもらい、年金で暮らす」がある。いや、あった。
ずっと長く続く会社に勤めるサラリーマンを対象としたモデルだ。
ハイテク企業が次々と生まれている現在、そんな悠長な生涯計画はありえない。
ただハイテクの世界は危うい。
とも言えそうだ。
時代なんか、パッと変わるから…。
では、ローテクはどうか。
バケツはなくならないし、自転車も必要だ。マッチとかナイフもないと困る。
昔からある市場に参入するのは難しいけど、新しいローテク商品を提供できたら、世界を変えることができる。
ローテクは、インフラになっていく性質を持つと思うからだ。
一見、カッコよくもなく派手でもないけど、世界はローテクで成り立っている。
数十年に一度出るかどうかの、
ローテク・アイデアこそ、エキサイティングなのかもね。
文:紙本櫻士
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