お客様は、神様です。
神は祟るものである。
以前、春日大社の宮司さんと話す機会があって、神について教えてもらったことがある。
「神は祟るものです。古くは、何もしないでありがとう。と、感謝していました」
神にお願いしますね。
「時代が下がってくると、私たち人間は神と取引をするようになりました。お賽銭をするから、願いをかなえて欲しいとか、お百度を踏むからお願いがあるとかです」
昔はなかった?
「そうです。神は祟るものですから、触らないでひたすら感謝するのです。
確か、そんな話だったように思う。
神さまにお金をはずむから願いを聞いて欲しいは、どこか変だと思っていたけど、なるほどである。
「お客様は、神様です」と言ったのは、歌手の三波春夫だけど、彼は「神様は祟るから、大事にしないと」という、本来の意味で使っていたのかもしれない。
でも、ファンは違う。
何を言っても許してついてきてくれるのが、ファンである。
お客様は、安くしたり無料にしたり、サービスをしたりしないとついてこない。ことによると、サービス以上の見返りを求められる。これではより有利にならないと言うことを聞いてくれない、現代の神様である。
ファン作りが大切だと思っている。
例えばホリエモンは、有料メールマガジンを発行している。15000人もいるというから驚く。
「秋元康は、ビジネスの天才である。お金が、自然と彼に転がり込んでくる仕組みを作っている」と、ホリエモンが言っていた。
有料メールマガジンは、ホリエモンなりの答えなのかもしれない。
ホリエモンは、ファンに向けてメールを書いている。
購読者は有料メールが高いとか安いとかは関係ない。ホリエモンとつながり、ホリエモンに触れるのが嬉しいファンなのだ。
ソニーファンだとか、サントリーファンだとか、起業にもファンがいる。
企業の性格がはっきりとした会社にファンがつくようだ。
自分が「したいこと」を上手く伝えて、ファンを作っているのは、
ホリエモンの戦略と同じである。
ファンのいる企業は強いと思う。
祟り神は怖い。
客よりファンを目指したい。
文:紙本櫻士
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