プル型広告が、危ない。
「妻が惚れなおす。夫の秘密?」というコピーと共に、写真の女性が出現する。僕が見ているツイッターやメッセンジャーなんかに…。協和発酵の広告である。誰やねん?
ハゲ薬とか、ダイエット、スポーツクラブなど、僕のことを監視しているかのごとく、プル型広告が現れる。いや、僕は禿げてないけど…。
個人情報をどうにか引き出して販売につなげようと、しのぎを削っているのだとは思う。
不特定多数にプッシュする広告より、低予算でターゲットを絞る方が効率がいい。
けど、どうも食傷気味なのだ。
意味深にニヤリと笑う女性が、何度も僕の深層意識に語りかけてくる。
女性なら、美白とか婚活とかの広告が流れてくるのだろうか。
爽やかなイケメンが、何度も語りかけてくるのかもしれない。
ブログやFacebook、ツイッターなどから、個人情報を集めて、最適な提案? をしてくれているのかもしれないが、最近、気味悪いと思い始めている。
広告とは違うかもしれないが、本や映画、お店についている☆も、気味が悪い。
☆がひとつだと、試してみる前に敬遠してしまう。これでは、思考停止である。
確かに便利な指標だが、あくまでも個人の感想にすぎない。
100人くらいが☆ひとつなら、流石にダメなんだろう。と推測できるが、ひとりが☆ひとつつけていても「ダメなんだろうな」と、(つい)思ってしまう。条件反射みたいに…。
☆は、危険な広告なのだ。
ある程度、操作もできそうだしね。
「一億総白痴化」と、テレビというメディアに対して評論家の大宅壮一が言った流行語がある。テレビが始まった初期の論評だ。
あれから久しいけど、メディアによる総白痴化(思考停止)は確実に進んでいるように思う。
文:紙本櫻士
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