ほしいデザインが、ほしい。
iPhoneのデザインは、素晴らしい。
デザインが高度な機能を説明し「欲しい」と、思わせる。
製品開発者が、プロトタイプをスティーブ・ジョブスに持っていくと
「大きすぎる。もっと小さくしろ」と、ジョブスは言ったそうだ。
「これ以上は、難しいです」と、開発者が言うと、
ジョブスはアクアリウムの水槽にテスト製品を投げ入れたという。
プロトタイプは、ブクブクと泡を流しながら沈んでいった。
「空気が出る分、小さくできるじゃないか」
ひどい話である。
このエピソードは本当かどうかは分からないけど、スティーブの気性ならありそうな話である。
このエピソードの面白いところは、
「この大きさだとステイリッシュじゃないからヒットしない」という、ジョブスの予感にある。
ヒットした後だから言えるけど、テスト製品を見た時、どう感じるかが重要なのだ。
見た途端、ハッとする製品でなければいけない。
妥協すると、製品はグズグズと崩れていき、粗大ごみになってしまうのだ。
人に自慢したくなる製品になって、やっと商品である。
できれば、そこまでブラッシュアップしたい。
スティーブは『人に自慢したくなるiPhone』が欲しかったのだと思う。
とはいえ、
「作るより、売れ!」も、製品を世に出す時に必要な精神だと思っている。
ここは頑張りどころである。
文:紙本櫻士
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