簡単に始められる商売。
マニュアル通りに仕事をするとビジネスになるのが、フランチャイズだ。
リスクはある。
江戸時代の「暖簾分け」が、フランチャイズの走りだったのかもしれない。
子供の頃に、丁稚という見習いから始まり、手代、番頭と昇進して、最後にお店の権利を「暖簾分け」というシステムだ。
お店は傘下を増やすことができるし、従業員は経営者になることができる。
丁稚からではなく、お金で時間を買うことができるのが、現代のフランチャイズだろう。
小遣い程度で働かされ、途中で辞めたらそれっきりの「暖簾分け」制度は、現代なら「やってられねーよ」である。
世界初のフランチャイズは、アメリカで生まれたケンタッキー・フライド・チキンだそうだ。
日本では、不二家とかダスキンが初。
暖簾分けは置いといて。
コンビニなどは、フランチャイズで大成功したビジネスモデルだろう。
フランチャイズを経営する利点は、一気に店舗を増やして事業拡大が可能な点である。
同じ店、同じサービス、同じ商標を使って、成功モデルをどんどん増やせばいい。
店が増えると、規模の利点を活かせるから利益も上がり、ノウハウも蓄積される。
たあ、問題が出てきたように思う。
高度成長期にはなかったリスクである。
オーバーストアの問題である。
日本には、人口に比べて店が多すぎるのだ。
1万人暮らしている地域に、コンビニが1店ならよいが、5店舗もあると客の奪い合いである。焼肉屋でもラーメン屋でも、出せば数字が取れる時代は終わっている。
とすると、チェーン店で事業を拡大するビジネスに、大成功はないのかもしれない。
餃子の王将や、TSUTAYAなど、現在、成功しているチェーン店は多いと思うが、これから爆発的に増えるチェーン店ビジネスがあるとは、思えない。セブンイレブンみたいな。
とはいえ、アイデア次第なのは、いつも同じ。
オーバーストア時代に、愛されるサービスはあると思うし、古いビジネスは廃れ、循環する。
「暖簾分け」がなくなったように。
新しいブルーオーシャンで勝負すればいいのだ。
文:紙本櫻士
https://komezensen.jimdofree.com/
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