1メガ、1万円は高すぎ!!
8インチのフロッピーディスクを使っていたことがある。
学生時代バイトしていた、特許事務所で使っていたワープロのディスクだ。
タンスくらい大きなワープロで、未来に出てくるコンピュータを彷彿させた。
歯医者さんの椅子に座って、目の前にモニターがある感じだ。
故障すると(しょっちゅう)、富士通のサービス・マンが対応してくれるのだけど、
「このワープロ、故障して直してもらうのが、恥ずかしい」
と、先輩の事務員がこぼしていた。
もはや、絶滅機種だったのだ。
300万もするワープロなんか、過去の遺物であった。
その後、フロッピーディスクは5インチになり、3.5インチに小型化する。
事務所の高価なワープロは、NECの9801に変わった。
2台あったけど、廃棄だ。
合わせて600万かぁ…。
3.5インチになった時は、僕は大発明だと感動した。
原稿をさっと記録して、広告代理店や出版社に持っていくと納品ができたからだ。
持ち運びも便利だった。
フロッピー・ディスクの特許は、ドクター中松が持っているという。
ただ、どんな特許なのかは、よく分かっていない。
ウィキペディアによるとね。
本当なのかな。
ドクター中松は、変わった人だ。
例えば、底がバネになっていて、ぴょんぴょんと跳ねて移動することができるシューズを発明した。
ドクター中松がこのシューズをつけて跳ねているのを見たことがあるが、
これはちょっと欲しいと思った。
案外、売れたのではないだろうか?
80年代フロッピディスクは、1メガの記憶量があった。
新聞だと3万ページ分である。
ディスクを2、3枚持っていれば、もう、一生保存に困らないぢゃないか。
その時は、そう思ったんだよ。本当に。
しかし全然、足らなかった。
そこで、僕たちはハードディスクに移行する。
1メガ1万くらい、10メガだと10万円したけど。
大学が100メガのハードディスクを持っていると、自慢していた時代だ。
記憶容量は、その後、肥大化する。
テラとか。
現在、僕たちはPCに記憶させるのではなく、クラウドに記憶させている。
もう、パソコンに記録させるのは巨大になりすぎて危ない。
PCが壊れても、記録を外部に残せるのはありがたいのだ。
膨大な写真や、個人的な記録、日記など、大量に外部保存されている。
ブログやFacebookに形を変えて…。
脳の一部をクラウド(コンピューター)に依存が進んでいる。
記録した人が亡くなっても、残っていく。
案外、不死が実現しつつあるのかもしれない。
便利なようだけど、きっと、危険なことが起こってるのではないか。
基本、人間は管理したがるし、コンピューターも管理したがる。
この混沌を、自分たちでコントロールしないといけない時期がきているのではないか。
便利と引き換えに、僕たちは大切なナニカを提供している。
文:紙本櫻士
https://komezensen.jimdofree.com/
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