書けばいい。
長嶋茂雄に、
「どうやったら、上手く打てますか?」
と、ある野球選手が質問をした。
「球が来るでしょ、打てばいい」
と、長島さんは答えたという。
それができないから困っている。でも、長嶋茂雄は、正直に答えたのだと思う。
球が来たら、打てばいい。
小説の書き方について書かれた本は、沢山ある。
現役の小説家や評論家が、こうすればいい。と、アドバイスが載っているやつだ。
スティーブン・キング『小説作法』は、書き方じゃなくて作法だった。
書き方じゃないところが、彼らしい。
彼も、思っているかもしれない。
「書けばいい」と
『風と共に去りぬ』を書いたマーガレット・ミッチェルも『ハリーポッター』のJ・k・ローリングも、書きたいことを書いた素人である。
キッチンの片隅で書きたいものを書いた。
売れるかどうかは、また、別の話だけど、結果、世界中で大ヒットした。
彼女たちが書いた世界は、人をひきつける魅力があるれていたのだ。
上手いとか、下手とかは、編集者がなんとかする。
ただ、いい文章には音楽が流れている。
これは天性のモノのように思う。
売れる作品は、心地いい音楽のようなのだ。
小説の書き方には、言葉の音楽について書かれたものが見当たらない(ように思う)。
たぶん、説明しずらいのではないか。
村上春樹が、少し、何かのエッセイで触れていたように思うが。
彼の作品は、物語より音楽を重視しているようなところがある。
走る技術より、走り方が美しいのだ。
ここちよい言葉を読む幸せがある。
優れた小説家に、欠かせない資質ではないだろうか。
文:紙本櫻士
ラジオ版 トライ&エラー
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